障害福祉サービスの種類と選び方をやさしく解説
公開日: 2026年6月2日
障害福祉サービスは「働く」「暮らす」「相談する」を支える、たくさんの仕組みの総称です。種類を知っておくと、自分や家族に合う支援が見つけやすくなります。
「種類が多すぎて、どれを選べばいいか分からない」という声をよくいただきます。この記事では、全体像と選び方の手順を、はじめての方にもわかるように整理します。
障害福祉サービスとは
障害福祉サービスは、障害者総合支援法にもとづいて提供される公的な支援です。障害のある方が、その人らしく地域で暮らし、働き、相談できるように支えます。
大きく分けると「働くための支援」「日常生活の支援」「相談の支援」の3つです。まずはこの3本柱を押さえると、全体像がつかみやすくなります。
① 働くための支援
「働きたい」「働く練習をしたい」という方を支えるサービスです。体調や目標に合わせて選べます。
| サービス | 特徴 |
|---|---|
| 就労継続支援B型 | 雇用契約を結ばず、自分のペースで作業。工賃を受け取る |
| 就労継続支援A型 | 雇用契約を結んで働く。最低賃金以上の賃金 |
| 就労移行支援 | 一般就労を目指す訓練。原則2年の利用期間 |
| 就労定着支援 | 就職後に職場へ定着できるよう相談・調整を支援 |
このうち、無理なく始めたい方に向きやすいのが就労継続支援B型です。A型との違いはこちらの記事で比較しています。
② 日常生活の支援
暮らしそのものを支えるサービスもあります。住まいや日中の過ごし方、身のまわりの支援などです。
- 居宅介護:自宅での入浴・食事・家事などの手助け
- 生活介護:日中に活動の場を提供し、創作活動や生産活動を行う
- 共同生活援助(グループホーム):少人数で生活し、世話人の支援を受けながら暮らす
- 短期入所(ショートステイ):家族の休養時などに短期間預かる
たとえば「日中はB型に通い、住まいはグループホーム」というように、組み合わせて使う方もいます。
③ 相談の支援
「何から始めればいいか分からない」ときに頼れるのが相談支援です。サービス利用の入口になります。
計画相談支援では、相談支援専門員が利用計画(サービス等利用計画)を一緒に作ってくれます。地域での生活への移行や定着を支える支援もあります。
自分に合うサービスの選び方(3ステップ)
「いま何に困っているか」を起点に考えると、迷いにくくなります。
- STEP1:困りごとを書き出す(働きたい/生活を支えてほしい/まず相談したい)
- STEP2:市区町村の窓口や相談支援事業所に相談する
- STEP3:気になる事業所を見学・体験して、合うかどうかを確かめる
一人で決める必要はありません。専門の窓口が、状況に合うサービスを一緒に整理してくれます。
利用までの入口
多くのサービスは、相談 → 受給者証の申請 → 利用開始、という流れで始まります。
受給者証の取り方は利用までの流れの記事、費用は利用料の記事でくわしく解説しています。制度の全体像はWAM NETも参考になります。
サービスを組み合わせて使う例
サービスは一つに絞る必要はなく、目的に応じて組み合わせられます。
組み合わせの可否は、市区町村の窓口や相談支援専門員に確認してください。
ライフステージで変わる使い方
必要なサービスは、年齢や状況とともに変わっていきます。
学校卒業後にまず働く場としてB型を使う方、体調が整ってきてA型や一般就労へ進む方、年齢を重ねて生活支援を中心にする方など、人それぞれです。「いま」に合うサービスを選び、変化に応じて見直していけば大丈夫です。
よくある質問
Q1. どのサービスが使えるか分かりません。
市区町村の障害福祉の窓口や相談支援事業所で相談できます。困りごとを伝えれば、状況に合うサービスを一緒に整理してくれます。
Q2. 複数のサービスを併用できますか。
サービスによっては併用できます。たとえば日中はB型、住まいはグループホームという形などです。可否は窓口や相談支援専門員にご確認ください。
Q3. 手帳がないと使えませんか。
サービスによっては手帳がなくても、医師の診断書などで利用できる場合があります。詳しくは窓口でご確認ください。
Q4. 申請から利用開始までどのくらいかかりますか。
市区町村や時期、書類の準備状況により異なります。受給者証の交付に時間がかかることもあるため、早めの相談がおすすめです。
Q5. 利用料はかかりますか。
世帯の課税状況に応じて自己負担が決まり、上限額があります。多くの方は無料または低額で利用しています。
